安全への
取り組み

 

安全への取り組み

行動目標

トラックを運転する場合の心構え

  1. 輸送事業は物流やライフラインを支える公共性が高い仕事であることの認識。(プロのドライバーとしての誇りをもつ)
  2. トラック事故の社会的損害と影響力の大きいことの認識。(被害者、自分、家族、会社への損害)
  3. 事故を起こさないという信念を持つこと。
  4. トラックドライバーは他の運転者の安全運転の模範となることの自覚。
  5. 環境に配慮した運転をすること。(エコドライブ)

トラックの安全を確保するために遵守すべき基本的事項

  1. 乗務前・乗務途中・乗務後 点呼を受け規定された報告をする。自動車の状況・道路の状況・運行の状況など。疾病、疲労等により安全運転ができない恐れがある場合は申し出る。
  2. 始業前・終業後の車輌点検、日常点検の実施。
  3. 交通ルールの遵守。(安全運転5則の遵守)
  4. 酒気を帯びて乗務しない。
  5. 過積載した車輌に乗務しない
  6. 速やかに列車に対し適切な防護処置をとる。
  7. 無謀な運転をしない。
  8. 乗務記録を行う。
  9. 踏切通過時は変速装置の操作をしない。
  10. 運転マナーの基本を身につける。

トラックの構造上の特徴(運転特性に潜む危険)

  1. 車高により車間距離を見誤ることが多い。
  2. 重心が高いため、カーブ走行時に横転の可能性が高い。
  3. 積載時と空車時の高さの違い(看板、庇、高架橋下等の物損事故)
  4. 車長による内輪差。(巻きこみ事故)
  5. 右折時のオーバーハング。(後続車の衝突事故)
  6. 左右、後方の死角が大きい。
  7. 制動距離が乗用車よりも長くなるため、追突事故を招きやすい。
  8. 運転席の下にエンジンがある為、振動や音の影響により眠気に襲われやすい。
  9. 死角が大きいため、特に側方の安全確認が難しい。

貨物の正しい積載方法(定められた積載方法で貨物を積載すること)

  1. 長さ、幅、高さの遵守。
  2. 貨物全体の重心の位置が前後方向・左右方向ともに荷台の中心になるように積載する。
  3. 適正な積付け。(できるだけ低く、床面全体に均等に積込むようにする)
  4. 固縛方法の基本遵守。(荷崩れ防止・シートやロープなどでしっかりと固縛する)
  5. カートンや木箱などを積載する場合は、積み重ねる段ごとに配列パターンを変えたり、中間にコンパネ板を挟んで重量を分散する。

過積載の危険性(過積載した事業用貨物自動車に乗務しない)

  1. 制動距離が長くなり、衝撃力が増大する。
  2. 車輌バランスが悪くなる。
  3. ハンドルを切ったり、ブレーキを掛けた際にジャックナイフ現象が起こりやすい。
  4. 排気ガスによる大気汚染。
  5. 車輌や路面に悪影響をあたえる。

危険物(火気厳禁)

  1. 種類=危険物(可燃性固体・引火性液体等)、高圧ガス、火薬、毒物・劇物、その他(放射性物質等)
  2. 危険物の法規を遵守する。
  3. 危険物の性質を必ず確認する。
  4. 点検=タンク部、表示・標識の有無、消火器、車止め・三角反射板等の備品ポンプ・温度・圧力等。
  5. 事故の重大さを認識する。(一般貨物と違い大惨事を招く危険性が高い)
  6. 始業前の車輌・備品点検、資格証・イエロカードの携帯。
  7. 運行・駐車時は危険度の多い繁華街・住宅街・病院・学校・駅付近等を避ける。

適切な運行の経路および当該経路における道路および交通の状況

  1. 事前に運行経路を調べ安全な運行計画に基づき運行する。
  2. 常に当該経路の道路状況について情報を得る。(渋滞・天候等)

危険の予測および回避

危険の予測

  1. 周囲の状況を把握し危険を予測する。
  2. 相手(子供・高齢者・自転車・二輪車等)の特性を認識し危険を予測する。
  3. 気象状況(雨・雪・霧・風等)に潜む危険性を認識し危険を予測する。自ら勝手な判断をせず、運行管理者の指示を仰ぐ。
  4. 先の状況を把握し危険を予測する。

回避

  1. 思いやりとゆとりある運転。
  2. 十分な車間距離。(等速運転)
  3. 交差点、横断歩道手前、カーブ、右左折時での徐行。(指差呼称)

運転者の適性に応じた安全運転

適性診断結果を踏まえた、適切な教育と指導

  • 感情の安定性
  • 協調性・気持ちのおおらかさ
  • 他人に対する好意
  • 安全態度
  • 危険感受性
  • 注意の配分
  • 動作の正確さ
  • 判断・動作のタイミング
  • 視力、視野

交通事故に関わる運転者の生理的および心理的要因およびこれらへの対処方法

疲労運転、飲酒運転等(わずかな飲酒でも、注意力や視機能等は確実に低下する)
影響

  • 視力の低下、視野の狭窄
  • 予知能力の減退、判断力の低下
  • 速度感覚、危険感知の麻痺
  • 計器の誤認、反応時間の伸延、動作の安定性欠如
  • 眠気の誘発(注意力のレベル低下・消失・覚低走行・居眠り運転)
  • 運転態度の悪化、規則・規制の軽視
  • 体調や健康状態が良好でも交通状況が単調になると注意力のレベルは確実に低下する

対処

  • 飲酒運転は絶対にしない。(酒気帯運転も同様)
  • 長時間の運転をしない。疲れを感じる前に休む。(出発後の30分前後とあと30分前後の目的地という時が危ない)
  • 規則正しい日常生活。(食事・睡眠時間)
  • ストレスの解消。

健康管理の重要性

  1. 定期健康診断の受診等により疾病の早期発見ならびに生活習慣の改善を図る。
  2. できるだけ一定の時間に就寝し、睡眠は最低7~8時間とる。
  3. バランスのよい食事をできるだき規則正しく取り、深酒や夜更かしをしない。
  4. 中高年ドライバーは、加齢による視力等の心身機能の低下に注意する。
  5. 睡眠時に大きなイビキをかく場合は要注意 ・睡眠時無呼吸症候群。

安全性の向上を図るための装置を備える事業用自動車の適切な運転方法

  1. 安全性の向上を図るための装置を使用した場合の適切な運転方法を理解させる。